野球であれば投球フォームを模倣した形態の筋トレもありますが、
不安定な姿勢で行うために大きな負荷をかけられない、
競技動作とトレーニングの動作パターンが異なるなども問題点もあり、
競技動作に負荷をかける筋トレはないと解説してくださいました。
また標的筋肉にしっかりと負荷をかけるための条件としてトレーニング姿勢が安定していること、
関節などに無理な負担がかからない生理的な動きであることなどを挙げられ、
筋トレにはその目的に即した固有の最適なフォームがあり動き作り、
スキルとは分けて考える必要があるということでした。
筋肉の機能で考えると、支点を作るStability muscleと力源となるMobility muscleに分けられますが、
パフォーマンスの向上のためにはしっかりとした支点の確保と大きな力源を得ることが重要で、
両方の強化と強調が重要であるということです。
Stability muscleが注目されるようになった経緯と背景は、効率よいトレーニングマシンの開発と
一部ドーピングによる筋力増強などで驚異的な筋肥大や強化が進み、問題解決のために医師や
トレーナーの対応として弱いStability muscleだけが問題視されたそうです。
こういった背景や経緯が伝わることがなかったためにStability muscleの重要性が誇張され、
従来は肩の障害治療や術後の後療法の一つであった「腱板のリハビリ」が必要以上に強調され
“インナーマッスル神話”ができたのではということでした。
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