このようにして、「医療レベル」「医療の身近さ」「薬への依存度」「医療費」「病院」「高齢化対策」の6項目について
OECD(経済協力開発機構)等の公的機関の調査データを使って比較対象をしたところ、日本の医療は10勝5敗3分けであった。
比較対象国は、アメリカ・イギリス・ドイツ・フランスの先進4ヵ国に、福祉が進んでいる北欧代表のスウェーデンを加えた5ヵ国である。
結論を言えば、日本の医療は「世界一」の水準であり、これを国民は皆知らないということだ。
たとえば医療のレベルの比較では、世界67カ国2500万人以上のがん患者の術後5年生存率調査(2004〜2009)によると、
肺がんでは、日本は30.1%、アメリカ18.7%、ドイツ16.2%、スウェーデン15.6%、フランス13.6%、イギリス9.6%で、
最も低いイギリスと比較すると3倍の開きがある。
また、肝臓がんでは、日本27.0%、アメリカ15.2%、欧州も20%に達していない。
大腸がんでは、日本68.0%、アメリカ64.5%、スウェーデン60.7%、ドイツ60.4%、フランス:データなし、イギリス53.3%である。
なお、最新の乳がんの5年生存率は、日本はアメリカに次いで2位/87.3%、子宮頸がんも3位/70.2%と大健闘している。
また、数あるがん手術の中でも極めて難度の高い膵頭十二指腸切除術という膵臓がんの手術があるが、日本ではこの手術の成績が良く、
手術後30日以内の死亡率は1.35%、アメリカでは2.5%となっており、アメリカより2倍近くの安全率があることが分かる。
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