●人類は高糖質食に適応するように進化している途中にある
http://www.daiwa-pharm.com/info/fukuda/7270... 初期人類における数百万年に及ぶ糖質主体の食事から、約250万年前から起こった肉食中心の食事への移行は、
数十万年の時間をかけて徐々に起こったため、その変化に適応するように遺伝的に代謝系が変化する時間は十分にありました。
(中略)
そして低糖質の食事に適応していた時に、最後の氷期が終わった約1万年前から人類は農耕を営むようになり、
穀物に大きく依存した食生活に移行して糖質摂取が増えました。
農耕が始まる前の狩猟採集時代の人類の糖質の摂取量は1日に10から125グラム程度と言われています。
糖質を含む植物性食物は温かくなる間には増えますが氷期には減少します。氷期には全く糖質が取れない期間も訪れます。
一方、現代人は1日に250から400グラムの糖質を摂取するようになっています。
糖質摂取が増えてから、人類は高糖質食に適応するように遺伝的に進化してきたと考えられます。
穀物の栽培は約1万2千年前に中東地域(チグリス川とユーフラテス川で挟まれた地域)において始まり、すぐにヨーロッパに広がりました。
すなわちヨーロッパに住む人々は穀物の多い食事に変わってから1万年くらいが経過しています。
一方、日本において農耕が本格的に行われるようになったのは稲作が伝来した弥生時代に入ってからで、今から3000年から3500年くらい前と言われています。
(中略)
人類が肉食主体だった期間は約250万年です。1世代を25年とすると約10万世代になります。
農耕が始まって約1万年というのは約400世代です。産業革命によって精製した糖質が増えるようになってから200年くらい経過していますが、
せいぜい6〜8世代程度です。
糖質摂取が増えて、少しずつ人間も適応するために進化したと思われますが、肉食中心の期間に比べると極めて短い期間しか経過していないので、
高糖質食には十分に適応できていないと言えます。
特に近年のような単純糖質(糖類や精製した糖質)が多く血糖値を上げやすい食事には人間は適応する十分な時間を経ていないということです。
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