●秋田の農家に肥満が増えた理由
CIRCS研究を行うなかで、秋田の農家の人たちに肥満が増えていることがわかりました。
かつて、農業従事者は身体活動量が大変多かったため、肥満はほとんど見られませんでした。
ところが、整地・播種(はしゅ)・収穫などの作業に機械が使われるようになり、
運動量が減ったことが大きく影響していると思われます。
もともと、農家の住む地域は鉄道が整備された都市部から離れており、
移動には車を使う習慣があります。
農作業以外の運動量は案外、多くないのです。
●健康は「どこに住んでいるか」に左右される
そして、もう一つ、暮らしの環境が変化したことも見逃せません。
特に近年は大規模商業施設が車で移動できる先に増えたこともあり、
そこでお菓子や清涼飲料水などをまとめ買いしていくようなケースも増えました。
実は、私たちの運動量というのは、個人の意識の高さや従事している仕事内容によって
変わるのはもちろん、「どこに住んでいるか」がかなり左右するのです。
もちろん、あくまで地方と都会というだけの話ではなく、たとえば、
秋田でも駅に近くて動きやすいところもありますし、東京都だって
車で移動するしかない辺ぴなところもあります。
要するに、何県に住んでいるかが問題なのではなく、どういう場所に
住んでいるかが重要だということです。
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