筋トレを行うと「GLUT4(グルットフォー)」( グルコース・トランスポーター・4 )と呼ばれるたんぱく質が
活性化することがわかっています。
GLUT4は血液中のブドウ糖を筋肉に運ぶ役割を持っており、これが正常に働かないと血糖値を下げることができません。
血糖値の上昇によりインスリンが分泌されると、その刺激によりGLUT4が細胞の表面に出てきて活性化し、
血糖を筋肉に運ぶことによって血糖値を下げるシステムになっているからです。
しかし、糖尿病患者の場合は、膵臓が疲弊してインスリン分泌能が低下していたり、肥満によりインスリンの効きが悪くなっていたりするため、
GLUT4が活性化せず、ブドウ糖が血液内にとどまって高血糖状態が続くことになります。
そして、血糖値が180mg/dlを超えると血管内皮の損傷が始まり、その応急処置としてコレステロールが動員され、
血管壁に貼り付くことによって修復しようとするため、動脈硬化が進行し、血管が詰まりやすくなります。
なお、GLUT4には、インスリンを介さずに活性化する性質もあります。
それは「筋トレ(筋収縮)の刺激」によるものです。
また、トレーニングで筋肉が肥大すると、GLUT4が活性化するのみならず、その量も増えます。
さらに、血糖の取り込み先である筋肉そのもののキャパシティが増えることによって、当然、取り込める上限量も増えるので、
なおさら血糖コントロールが容易になります。
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