●男性の自慰行為は生殖管から病原体を洗い流すために4000万年前から進化してきたのではないかと研究で明らかに
自慰行為は猫や犬、イルカ、馬などといった動物界全体で一般的な行動となっていますが、
特に人間を含む霊長類では顕著な行動として観察されています。
自慰行為は、病理学的または性的興奮に伴う行動だと考えられていましたが、
進化の歴史や重要性に関する研究はごくわずかでした。
しかしユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの人類学者であるマチルダ・ブリンドル氏らの研究チームが
「霊長類における自慰行為は古代から続く特徴的な行動で、生殖の成功率を高め、性感染症にかかるのを防いでいる可能性がある」
という研究結果を発表しました。
ブリンドル氏らの研究チームは、「自慰行為に関する体系的な従来の比較研究はほとんど存在せず、その進化の歴史は不明です」
と述べており、このギャップを解消すべく霊長類の自慰行為に関する246件の学術論文や、霊長類学者や霊長類の飼育係からの
150件のアンケート結果などの分析を行いました。
分析の結果、「霊長類における自慰行為は、メスが複数のオスと交尾する種では、オスの自慰行為の頻度が顕著になる」という
結果が明らかになりました。研
究チームは「メスが単一のオスと交尾する種では自慰行為の頻度が極端に低下しましたが、複数のオスと交尾する種では
頻度の低下が見られませんでした」と報告しています。
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