●ヴィーガン食は子どもを不健康にするのか?
肉や魚を食べないというのが菜食主義者(ベジタリアン)ですが、
ヴィーガンは肉や魚に加えて卵や乳製品までをも食べないというライフスタイルです。
近年欧米ではヴィーガンの食生活が健康・環境・倫理上の観点から注目を集めていますが、
新たな研究で成長期の子どもに対する影響を調査した結果、心血管の健康状態には良い一方で、
身長や骨密度が低くなり、一生涯にわたって骨折のリスクが高り続けてしまうことが判明しました。
食に対するライフスタイルが子どもの健康にどのような影響を与えるかを調べたのは、
ポーランド最高峰の小児医療機関であるChildren's Memorial Health Instituteのマルゴザータ・デスモンド博士ら。
デスモンド博士らは、5~10歳の健康な雑食主義者(肉も野菜も食べる子)72人、ベジタリアン63人、ヴィーガン52人の計187名を対象に、
それぞれの食に対するライフスタイルが身長や体組成、心血管リスク、栄養上にどのような影響を与えているかを調査しました。
なお、被験者は各グループごとに性別・年齢・母親による教育・居住地・両親の身長などで差が出ないように選択されており、
ベジタリアンの子は平均5.3年、ヴィーガンの子は平均5.9年、自身の主義に合致する食生活を続けていました。
被験者の健康状態を分析したところ、まずヴィーガンの子どもは「悪玉コレステロール」と呼ばれるLDLコレステロールの値が25%低く、
心血管の健康状態が良く、体脂肪率の値も低いという、健康へのメリットが判明。
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