■高血圧治療に関する情報の見極め方
現在でも、高血圧は脳出血の主要なリスク因子の一つです。
たまたま放置していても平気だった事例だけを取り上げて、
高血圧の危険性を否定することはできません。
インターネット上の記事や一般書の医療情報は玉石混交です。
間違った医療情報を真に受けて高血圧を放置すると、
脳出血や心筋梗塞を起こして後遺症が残ったり、
命を失ったりするかもしれません。
こうして医師の言うことがそれぞれに違っていると、患者さんは混乱すると思います。
ですが、表現の自由がありますから、医学的に誤った情報を述べることを強制的に
禁止することはできないのです。
メディアでは「正しいけれどもわかりにくい情報」よりも、
「間違っていても単純でわかりやすい情報」のほうがより注目を浴びやすく、
専門家の99%が同意しかねる意見であっても、一般の人たちに広く支持されて
しまうことがあります。
情報の真偽に関しては、現段階では残念ながら、患者さん側で判断していただくしか
ないのが現状です。
判断の助けとなる一つの目安として、学会のコンセンサスに反対しておきながら、
学会や医学誌ではなく一般書でしか自説を主張しない人は、専門家からは相手にされない
主張しかできないと推測していただくといいと思います。
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