超現代医学の可能性 抽象代数学(群論)的医学の提唱


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001 2019/06/08(土) 15:36:02 ID:xmO5d/irSM
たとえば、完全な健康体を、全ての面が揃ったルービックキューブとする。
そこから体調が崩れて行くことを、面の揃いが崩れて行くことと見なす。

特にどれかの面が崩れていて、熱があるとか関節か頭か胃腸が痛いとかのうちの
どれかの症状がひどいと、それに見合った治療を専門の医者にかかって受けようとする。

内科なら内科、外科なら外科と、それぞれの診療科に沿って治療を受けた結果、
特に調子が悪いと感じていた部分は治る。つまりキューブの特に崩れていた面が揃う。
しかし、それにより他の面は一緒に揃わないどころか、前以上に崩れてしまう。

そういった堂々巡りがいつまでも続き、キューブの揃いは前以上に崩れる。
つまり、病院に通えば通うほど全身の総合的な調子は悪くなる。

これが、体の部分々々の治療ばかりに囚われている現代医療の盲点であり、
このような問題を解消するための研究を医者も全くと言っていいほどして来ていない。

体の端々の治療と、全身の総合的な治療は、ルービックキューブの一面を揃える方法と、
全面を揃う方法が全く異なるように、全く似ても似つかないようなものになり得る。
その方法を研究して行くことこそが、現代医学をも上回る数理医学の開発ともなる。

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082 2019/06/16(日) 19:55:26 ID:A4YP7d5oF.
まず第一に、左右の対称性。

これが最も分かりやすいと同時に、最も直接的に身心の健康を左右する対称性である。
また、この対称性が高い人間は、後屈や前屈の柔軟性が“健全に”高まる。

「健全に」というのは、不健全な形で柔軟性が高まることもあるからである。
ロシアや中国やモンゴルなどで、幼い頃から人権を無視した虐待級の鍛錬によって
柔軟性を高められたコントーショニストや体操選手、フィギュア選手などの中には、
側湾症などの症状を患いながら柔軟性だけを高めている場合もあるという。

また、ウサインボルトのように側湾症によるトカゲ走りが短距離走世界一の決め手に
なっている場合もある。そうやって左右の対称性の破れが身体能力を損なうどころか、
かえって高める原因になる場合もあるが、それでも健康を損なうことには変わりない。

俺が知っている限りでは、一般的なハタヨガの技法に基づく鍛錬によるのであれば、
そのような弊害を来たすことなく柔軟性や身体能力だけを高めることも可能である。
どちらのほうがより魅力的に思えるかは、本人の老成度の如何によるであろう。

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083 2019/06/16(日) 20:06:40 ID:8F/phqUjrA
次に、前後対称。

これも左右の対称性に次ぐぐらい健康を左右すると同時に、
崩れることが本人の容姿をデブやガリへと極端に豹変させる対称性である。

最も大きな前後の崩れは骨盤の歪み、すなわち骨盤前傾や骨盤後傾として表出する。
骨盤前傾の人間は得てして肥満体質となり、骨盤後傾の人間は痩せ体質となる。
そう聞くと骨盤後傾のほうがよさそうに思われるかも知れないが、それも行きすぎると
躁病やADHDのほか、>>44-45に書いたような老後の傴僂化などの原因になってしまう。

これもやはり対称性が確保されて、骨盤が正立するのが最も健康に資するが、
野球や相撲は骨盤前傾気味、サッカーやテニスは骨盤後傾気味のほうが有利だったりと、
ある種のスポーツなどにかけての特殊能力のためには必ずしも正立が至適とは限らない。

すでに、スポーツがプロ級ともなると健康を害する側面があるのは広く知られている。
そういうものであることをわきまえた上でなおのことそこでの成功を試みるか、
むしろ健康長寿のほうを優先するかは、広く考慮されて然るべきことだといえる。

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084 2019/06/16(日) 20:22:52 ID:8F/phqUjrA
次に、上下の対称性。

ヘソ下3寸、骨盤と腰椎の付け根あたりで上下に分かれる。
これは健康度の高低よりも、身体能力の如何を大きく左右する度合いの高い対称性である。
ただ、健康に関しても、上下の対称性があまりにも狂いすぎて上半身と下半身が力学的に分裂すると
腰痛を招く原因になる。これを防ぐための行法が、ヨガのクンバハカによる骨盤底筋の養生だったりもする。

身体の上下の対称性が高い人間の代表格は、体操選手のような倒立を得意とする人々。
上半身と下半身の筋力バランスが均等なため、人並みはずれて倒立運動の負担が少ない。
これと比べると、たとえば羽生結弦のようなフィギュア選手は身体の前後対称性が高くてスピン運動の
負担が低かったりする一方、倒立運動が危険行為として禁止されているため上下の対称性はさほど高くない。
(下半身はムキムキなのに上半身は割と痩身であるなど) 白井健三のような倒立もひねりもどちらも
得意とする体操選手などは特に、身体の上下と前後の対称性を極めて高度に両立させているものである。

これも逆に、崩れていたほうがかえって有利になるスポーツもある。
ボクシングのメイウェザーや水泳のフェルプスなどは、骨格から上半身のほうが下半身よりも遥かに大きい
体型で、上下の対称性がお世辞にも高いとはいえないが、それが規格外の能力を発揮する糧にもなっていた。
どちらも人間的な問題性が指摘されているし、極めて高度な領域でのパラリンピックだったかもしれない。

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085 2019/06/16(日) 20:38:15 ID:8F/phqUjrA
次に、内外の対称性。

>>65に書いたように、特に崩れによって男性の健康を損ねる頻度が高い対称性である。
左右や前後の対称性と密接に関わっている対称性であり、男の身体の左右の崩れは、
内外の対称性に配慮しなければなかなか治らないのも>>66-67に書いた通り。

身体の内側の筋肉が外側の筋肉よりも弱い人間は骨盤前傾が慢性化し、
外側の筋肉が内側の筋肉よりも弱い人間は骨盤前傾が慢性化する。
つまり、これが肥満体質や痩せ体質の原因にもなるため、
太りやすさに苦悩している女なども改善に取り組むべき対称性である。

下半身は前後開脚、上半身は上腕三頭筋側を使う運動が身体の外側を強化し、
左右開脚や上腕二頭筋側を使う運動が身体の内側を強化する。
よく陸上選手は前後開脚系のストレッチで、力士は股割りで自身の
弱くなりやすい部分の補完に勤めているのもこのためである。

最も汎用的な保全運動となるのは、ウォーキングである。
ランニングは内側ばかりを強くして骨盤後傾を慢性化させがちだし、
押し込み系の運動は骨盤前傾を慢性化させがちである一方、
歩行運動はそれらを同時に解消して行く効果がある。
真言密教が遍路という行脚業を万人に推奨しているのも伊達なことではない。

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086 2019/06/16(日) 20:51:37 ID:A4YP7d5oF.
最後に、本末の対称性。

これは、俺も一番最後に、ほんの近頃その存在に気づいた対称性である。
自分としても、とりあえず身体の中で最大級の関節である股関節や肩関節の柔軟にさえ
取り組んでいれば全身の柔軟化も容易いと思っていたのだが、ところがどっこい、
腕や脚のような身体の末節の柔軟や運動ばかりに取り組んでいたら、
体幹の脊椎周りの柔軟性がスポイルされて、より機能が低下してしまうのである!

これは、全身の柔軟を心がける人間だけにとっての問題となるわけでもない。
ミルコ・クロコップのような蹴りを得意とする格闘家も、股関節の柔軟を極めた一方で
ヘルニアを患い、近年望まない形での引退を来たしていたりする原因でもある。

身体の末節ばかりを鍛えていたら根本がより痛んでしまうように、
一方ばかりを頼んでいればもう一方がより弱ってしまう相反性を帯びているのが
身体の対称性であり、ただもう一方も補強していけばいいというばかりのことでもない。
鍛えすぎていた側の鍛錬は一旦取りやめるぐらいの勇気も、時に必要となるのである。

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