(続き)
EFSAによるこうした評価結果を受けて、フランスの大手乳業メーカー、ダノンが、ヨーグルト
「Activia」(日本の製品名は「Bio」)のお腹の調子を整えるという健康強調表示申請などを
取り下げています。
(中略)
EFSAの評価基準は、医薬品の有効性評価などを見慣れている人から見ると妥当であろうと思わ
れるのですが、食品業界の常識からは厳しいと思われているようです。日本の特定保健用食品
(トクホ)のうち、微生物やオリゴ糖などによりお腹の調子を整えるといった類の製品は、EF
SAに申請するとしたら認められないでしょう。日本とヨーロッパで科学的事実が違うわけでは
なく、「科学的根拠」という言葉の意味する内容が違うという状況になっています。食品の健
康影響については医薬品ほど厳密でなくてもいいという主張があるのも事実です。
しかし医薬品は専門家である医師が詳細情報を得た上で患者への効果を確認しながら使うのに
対し、食品は専門家ではない一般の人が簡単な表示だけで判断して使ってしまうものです。食
品だから根拠は薄弱でよいという認識でいいのでしょうか。科学的根拠という言葉の意味が日
本と欧州では、あるいは日本国内でも食品と医薬品では、全く違うという状況が、消費者に
とって「科学」を理解する妨げになってはいないでしょうか。
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