5型糖尿病ワーキンググループは、米国のアルバート アインシュタイン医科大学グローバル糖尿病研究所
内分泌学のMeredith Hawkins教授と、インドのクリスチャン医科大学内分泌学のNihal Thomas教授が
共同議長を務めている。
5型糖尿病は、長期にわたる栄養不足による膵臓の発達障害に起因すると考えられており、
70年以上前からとくに貧困国で観察されていたにもかかわらず、適切な識別を行われておらず、
しばしば1型あるいは2型糖尿病と誤分類されてきた。
以前は、インスリン抵抗性が原因で発症すると考えられていたが、Hawkins教授やThomas教授らが主導した研究により、
その独特な代謝プロファイルが確認され、1型および2型糖尿病とは根本的に異なることが明らかにされた。
研究成果は、2022年に「Diabetes Care」に掲載された。
5型糖尿病はインスリン欠乏症だが、インスリン抵抗性とは関連がなく、多くの患者はインスリン療法ではなく
経口薬で糖尿病を管理できる可能性がある。5型糖尿病は主に食料資源の乏しい地域でみられるため、
この費用対効果の高いアプローチは、患者数の増加に対処するのに苦慮している地域で重要な役割を
果たす可能性があるとしている。
「このタイプの糖尿病患者は、インスリン分泌能力に深刻な欠陥があることが判明した。
これまで知られていなかったことで、今回の認定はこの疾患に対する認識と治療方法に革命をもたらす可能性がある」
と、Hawkins教授は指摘する。
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